生徒と先生との関係も、私立中高一貫校と公立中・高とではかなり違ってきます。

私立中高一貫校に、若干12歳で入学してくる生徒は、ほんの少し前までは小学生だった少年・少女たち。その頃から、やがて高校3年生となって心身ともに大きく逞しく成長し、次の進路に巣立っていくまでの6年間を継続して見守ってくれる中高一貫校の先生方にとっては、3年間で生徒を見送る公立学校の先生に倍する重みと、思い入れがそこに生まれるのは当然のことです。

何よりも、私立中高一貫校の先生方にとっては、中学1年で入学してくる生徒は、「みんなかわいい」といいます。そうした、未完の大きな可能性を持つ生徒たちに、まず学校生活に慣れさせることから始めて、中高6年間で最も大事だといわれる中1~中2の時期に、きちんとした生活姿勢や学習習慣を身につけさせることで、高学年になってから大きく伸びていく素地をつくれることを、私学の教師陣は経験として知っています。だからこそ、自校の中高一貫教育のもとで、12歳から18歳までの「伸び盛りの」生徒たちを、できるかぎり大きく伸びやかに成長させたいと願っているわけです。

これは、学力の面だけでなく、クラブ活動や学校行事などを通じて伸ばしていける、さまざまな知識や技術、さらには人間的な成長という面でも同様です。それゆえに、私立中高一貫校の先生方は、自分自身の授業ではもちろんのこと、それ以外の行事やクラス、クラブ活動のなかで見られる、個々の人間的な成長を、きめ細かく見守ってくれています

もうひとつ、私学の先生には基本的には転勤がないことも見逃せません。卒業後に、何かの折に母校を訪ねたときにも、かつて面倒を見てくれた先生が(在職するかぎり)そこにいてくれます。それが、私学の卒業生にとっては、励みや懐かしさを感じさせる、心のよりどころとなるのです。

(日本Web学校情報センター所長/北 一成)