お世話になった私立中高一貫校の先生方にご挨拶のメールをお送りしたところ、多くの私学が最新の資料を送ってきてくれた。この場をお借りしてお礼申し上げたい。

佐久長聖中学校の現在の校舎

佐久長聖中学校の現在の校舎

佐久長聖中学校もそのひとつ。まず目をひいたのが、学校案内のパンフレットやポスター、各種の資料集の表紙に題された「教育は愛と情熱」というキャッチフレーズ。もしこれが、都会にあるふつうの学校であれば、失礼ながら、よくある言葉とスルーしてしまったかもしれないが、筆者の目には「なるほど佐久長聖らしい!」と映り、妙に納得してしまった。

全国には多くの寮制の私学があり、どこも熱心な学習指導や情操教育を行っているが、なかでもこの佐久長聖には、この「愛と情熱」という言葉がふさわしい、と感じたからだ。同校のWebサイトを見てみると、やはりこの「愛と情熱」というキャッチフレーズがサイトの右上に置かれ、TOPページの画像の上を「凛として、」「かつ悠然と」→「夢に向かって学び続ける。」という言葉がフラッシュ(?)で流れる形になっている。

筆者はこれまで、ご縁があって何度も同中学校をお訪ねしたが、いつ行っても、校内には温かな“熱気”があふれていた。高校とは少しばかり離れた場所にある中学校の校舎は、明るい陽射しが入る広い廊下と、その両側に位置する教室には、床暖房が設置され、授業中は教室の出入り口付近に、そのクラスの生徒の上履きがぎっしりと並ぶ。
廊下や教室の窓からは、向きによって、浅間山やスキー場、生徒が紫米を育てる田圃などの風景が眺められ、おそらくは四季の変化によって、その風景は夏の高原や冬の雪山に装いを変える。

1階の職員室前には、各クラスの生徒のノートがどっさりと積み上げられ、個々の生徒の学習の振り返りと、担当の先生からのコメントのやり取りが、日々重ねられていく。生徒も真面目ならば、教師陣はそれ以上に熱心だ。

寮(同校では「館」という)生活も、きわめてアットホーム。とくに食育の充実ぶりは全国でも屈指といって間違いないだろう。男子寮と女子寮が隣接し、同じ食堂で仲良く食事している姿が見られることも、全国の「寮のある私学」のなかでも珍しい。

その堅実で真摯な教育の成果は、私立の中高一貫校として見ると小規模ながら、とくに中高一貫生の大学への現役合格率に如実に現れている。関心のある方は、ぜひ同校のWebサイトで確かめてほしい。

そんな佐久長聖が、いまダイナミックな改革に着手しているという。これまでにも揺るがぬ成果を出してきた“努力派”の本格的進学校、佐久長聖が、また新たな教育にチャレンジすることで、さらに大きく飛躍する期待がかかる。

そんなアットホームな“愛と情熱”の私学・佐久長聖中学校をはじめ、全国の寮のある私学が一堂に会して行われる「2013年 寮のある学校合同相談会」(2013_ryouseishigaku_annai)が、この11月に〈西日本会場〉では11月8日(金)と11月9日(土)の、続いて〈東日本会場〉では11月15日(金)と11月16日(土)に、名古屋→大阪→横浜→東京で開催される。

そうした機会に「寮のある私学」の雰囲気や学校生活について、先生方にいろいろと質問や相談をしてみることも、わが子の教育環境を考えるうえで、とても貴重な材料になるはすだ。

(日本Web学校情報センター所長/北 一成)